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++ゾゾ
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++ゾゾ
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ナレーター
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ゾゾ最上階にて
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ゾゾ最上階にて
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ティナ
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ウ……クゥルルル……
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ウ……クゥルルル……
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エドガー
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ティナ?
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ティナ?
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セリス
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ティナ?
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ティナ?
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ラムウ
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おびえているのじゃよ
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おびえているのじゃよ
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――
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あなたは?
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あなたは?
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ラムウ
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お前達、この娘の仲間か?
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お前達、この娘の仲間か?
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――
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ティナは大丈夫なのか?
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ティナは大丈夫なのか?
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ラムウ
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ティナと言う名前じゃったか。…ティナ??……はて?
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ティナと言う名前じゃったか。…ティナ??……はて?
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ナレーター
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ティナ突然暴れ出す
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ティナ突然暴れ出す
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ラムウ
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命には別状はない。普段使いなれない力を一気に使ったために体が言うことをきかないだけだ。私はラムウじゃ。幻獣ラムウ。
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命には別状はない。普段使いなれない力を一気に使ったために体が言うことをきかないだけだ。私はラムウじゃ。幻獣ラムウ。
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――
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幻獣!?
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幻獣!?
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幻獣は別の世界の生き物ではなかったのか?
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幻獣は別の世界の生き物ではなかったのか?
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ラムウ
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別にこの世界で生きて行けないと言うわけではない。幻獣にもいろんな姿のものがおる。たまたまわしは人間の姿とあまり変わらないからここに住んでいると言うわけだ。幻獣と気付かれる心配もないからな。
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別にこの世界で生きて行けないと言うわけではない。幻獣にもいろんな姿のものがおる。たまたまわしは人間の姿とあまり変わらないからここに住んでいると言うわけだ。幻獣と気付かれる心配もないからな。
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――
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なぜ幻獣であることを隠すんです?
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なぜ幻獣であることを隠すんです?
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ラムウ
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人と幻獣は相いれないもの。
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人と幻獣は相いれないもの。
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ロック
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でも、ばあちゃんは言っていた。昔は人と幻獣がこの世界に住んでいたと。……おとぎ話だけどな。
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でも、ばあちゃんは言っていた。昔は人と幻獣がこの世界に住んでいたと。……おとぎ話だけどな。
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ラムウ
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ふァふァ、おとぎ話ではない。本当の事じゃ。人と幻獣は仲良く一緒に暮らしておった。魔大戦が始まる前まではな。
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ふァふァ、おとぎ話ではない。本当の事じゃ。人と幻獣は仲良く一緒に暮らしておった。魔大戦が始まる前まではな。
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――
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魔大戦……
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魔大戦……
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ラムウ
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はるか昔…魔大戦。幻獣達、そして幻獣から取り出した力で作られた魔導士達の戦争。
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はるか昔…魔大戦。幻獣達、そして幻獣から取り出した力で作られた魔導士達の戦争。
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その虚しい戦いの後で、幻獣の力を再び利用されることを恐れた幻獣達は自ら結界を作りそこに移り住んだ。……それが幻獣界。そこに20年前のある日ガストラ帝国がやってきた。そしてはじまった幻獣狩り。幻獣から魔導の力をとりだしその力を使って無敵の軍隊を作るガストラ。それに気付いた幻獣達は大きな扉を作り人間達を追い出した。
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その虚しい戦いの後で、幻獣の力を再び利用されることを恐れた幻獣達は自ら結界を作りそこに移り住んだ。……それが幻獣界。そこに20年前のある日ガストラ帝国がやってきた。そしてはじまった幻獣狩り。幻獣から魔導の力をとりだしその力を使って無敵の軍隊を作るガストラ。それに気付いた幻獣達は大きな扉を作り人間達を追い出した。
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その時に捕らえられた幻獣達は今でも帝国の魔導研究所につかまり魔導の力を取り出されている。ワシは危うく難を逃れここにこうしているって言うわけだ。
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その時に捕らえられた幻獣達は今でも帝国の魔導研究所につかまり魔導の力を取り出されている。ワシは危うく難を逃れここにこうしているって言うわけだ。
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ナレーター
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ロックとエドガー、ティナをベッドに寝かせてあげる
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ロックとエドガー、ティナをベッドに寝かせてあげる
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ラムウ
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落ち着いたようだな。ティナが暴れているのを見つけ、ここに呼び寄せた。私の魔導の呼びかけにあの娘が応じたのだ。
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落ち着いたようだな。ティナが暴れているのを見つけ、ここに呼び寄せた。私の魔導の呼びかけにあの娘が応じたのだ。
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――
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ティナも幻獣…?
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ティナも幻獣…?
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ラムウ
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いや、我々とはどこか違う…
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いや、我々とはどこか違う…
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――
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ティナは苦しそうだ。
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ティナは苦しそうだ。
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ラムウ
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自分の存在に不安を抱き出している。苦しんでいるのもそのせいじゃ。
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自分の存在に不安を抱き出している。苦しんでいるのもそのせいじゃ。
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――
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どうすればティナを助けることができる?
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どうすればティナを助けることができる?
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ラムウ
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あの娘が自分の正体をはっきりと悟った時、不安は消えるだろう。
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あの娘が自分の正体をはっきりと悟った時、不安は消えるだろう。
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――
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どうすれば……?
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どうすれば……?
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ラムウ
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ガストラの魔導研究所に捕らえられているわしの仲間ならティナを救えるかもしれない。
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ガストラの魔導研究所に捕らえられているわしの仲間ならティナを救えるかもしれない。
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――
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魔導研究所に行けばあんたの仲間がいるんだな?
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魔導研究所に行けばあんたの仲間がいるんだな?
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セリス
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魔導研究所…あそこに……?
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魔導研究所…あそこに……?
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ラムウ
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仲間を見捨てて自分一人だけ逃げ出しここに隠れ住んでいた。だがそれももうおしまいじゃ。
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仲間を見捨てて自分一人だけ逃げ出しここに隠れ住んでいた。だがそれももうおしまいじゃ。
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――
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どう言う事だ?
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どう言う事だ?
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ラムウ
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ガストラの方法は間違っておる。幻獣から力を無理に吸い出したところでその魔導の力は完全にはならない。幻獣は魔石化してこそ魔導の力が生かされる。
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ガストラの方法は間違っておる。幻獣から力を無理に吸い出したところでその魔導の力は完全にはならない。幻獣は魔石化してこそ魔導の力が生かされる。
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――
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何を!?
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何を!?
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ラムウ
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自ら魔石となりお前達の力となろう。
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自ら魔石となりお前達の力となろう。
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――
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魔石!?
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魔石!?
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ラムウ
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幻獣が死す時、力のみをこの世に残したものが魔石……
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幻獣が死す時、力のみをこの世に残したものが魔石……
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――
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!?
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!?
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ナレーター
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3つの魔石が現われる
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3つの魔石が現われる
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ラムウ
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これは帝国から逃げ出す時に死んだ仲間達……そして私の力も……
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これは帝国から逃げ出す時に死んだ仲間達……そして私の力も……
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ナレーター
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ラムウ魔石になる。
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ラムウ魔石になる。
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ロック
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じいさん…死んじまったのかよ…。魔石? 自分の命とひきかえに俺達に力を……どうして、そこまでして…
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じいさん…死んじまったのかよ…。魔石? 自分の命とひきかえに俺達に力を……どうして、そこまでして…
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ラムウ
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我等を力として用いれば星は死に命は途絶える……止めるのじゃ。魔大戦を再びおこしてはならぬ…
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我等を力として用いれば星は死に命は途絶える……止めるのじゃ。魔大戦を再びおこしてはならぬ…
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――
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ティナ……待ってて。必ず迎えに来る。
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ティナ……待ってて。必ず迎えに来る。
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ナレーター
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ナルシェにいた、マッシュ、カイエン、ガウもやってきていた。
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ナルシェにいた、マッシュ、カイエン、ガウもやってきていた。
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――
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みんな来ていたのか。実は…
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みんな来ていたのか。実は…
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エドガー
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とりあえず戻りながら話そう。帝国が幻獣から魔導の力を…
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とりあえず戻りながら話そう。帝国が幻獣から魔導の力を…
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マッシュ
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本当なのか? セリス
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本当なのか? セリス
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セリス
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私達は眠らされたまま魔導の力を注入されたのではっきりとは覚えていない。でも、そういう噂は聞いた事がある。
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私達は眠らされたまま魔導の力を注入されたのではっきりとは覚えていない。でも、そういう噂は聞いた事がある。
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カイエン
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では、乗り込むのですな。帝国へ。
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では、乗り込むのですな。帝国へ。
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エドガー
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二手に別れた方が良いだろう。ナルシェの守りもかためなければいけない。
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二手に別れた方が良いだろう。ナルシェの守りもかためなければいけない。
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カイエン
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そうでござるな。
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そうでござるな。
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セリス
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私が帝国に行きます。帝国内部の情報は詳しいから。
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私が帝国に行きます。帝国内部の情報は詳しいから。
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マッシュ
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しかし一人では……
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しかし一人では……
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ロック
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心配なら俺もついて行くぜ。
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心配なら俺もついて行くぜ。
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セリス
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ロック!
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ロック!
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カイエン
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もう少し人手がいるだろう?
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もう少し人手がいるだろう?
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ロック
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ナルシェで待っていてくれ。帝国から必ず戻ってくる。
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ナルシェで待っていてくれ。帝国から必ず戻ってくる。
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セリス
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とは言うものの。帝国は南の大陸。船も出ていないし……一体どうしていいものやら
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とは言うものの。帝国は南の大陸。船も出ていないし……一体どうしていいものやら
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ロック
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南のジドールの貴族さん達なら、何かいい方法教えてくれるかもしれないぜ。何てったって金持ちだしな。
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南のジドールの貴族さん達なら、何かいい方法教えてくれるかもしれないぜ。何てったって金持ちだしな。
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セリス
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ロック。
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ロック。
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ロック
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ん?
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ん?
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セリス
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なぜ私と一緒に?
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なぜ私と一緒に?
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ロック
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ん? 秘宝の事もあるしな。ちょっと帝国をのぞいて見たかっただけだ。
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ん? 秘宝の事もあるしな。ちょっと帝国をのぞいて見たかっただけだ。
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