++ラグナロク 帰還イベント++ ++ラグナロク 帰還イベント++
リノア うわ〜〜っ! うわ〜〜っ!
(これを……操縦するのか?……俺にはできない) (これを……操縦するのか?……俺にはできない)
リノア スコール、機械なんか言ってる! スコール、機械なんか言ってる!
(ボリュームは?) (ボリュームは?)
『こちらエアステーション。こちらエスタ・エアステーション』 『こちらエアステーション。こちらエスタ・エアステーション』
(これは……) (これは……)
『飛空艇ラグナロク応答せよ。飛空艇ラグナロク応答せよ』 『飛空艇ラグナロク応答せよ。飛空艇ラグナロク応答せよ』
(……電波通信) (……電波通信)
『こちらエアステーション。飛空艇ラグナロク応答せよ』 『こちらエアステーション。飛空艇ラグナロク応答せよ』
スコール この船はラグナロクでいいのか? この船はラグナロクでいいのか?
『Wow!ホントにラグナロクか?宇宙にいるんだろ?』 『Wow!ホントにラグナロクか?宇宙にいるんだろ?』
スコール 宇宙の……どこかはわからない 宇宙の……どこかはわからない
『ラジャー、ラジャー!貴船の位置はこちらで把握している』 『ラジャー、ラジャー!貴船の位置はこちらで把握している』
(……地上に戻れるのか?) (……地上に戻れるのか?)
『ラグナロク……17年ぶりだ』 『ラグナロク……17年ぶりだ』
スコール 俺たちは帰れるのか? 俺たちは帰れるのか?
『こっちにまかせとけ!燃料は充分残ってるはずだ。だから大気圏突入プログラムに現在位置データを入力すれば大丈夫だ。大気圏に入ったらこっちから誘導する。な、安心しただろ?』 『こっちにまかせとけ!燃料は充分残ってるはずだ。だから大気圏突入プログラムに現在位置データを入力すれば大丈夫だ。大気圏に入ったらこっちから誘導する。な、安心しただろ?』
スコール データ入力の仕方がわからない データ入力の仕方がわからない
『大丈夫!なんでも教えてやるさ!今、操縦席についてるか?』 『大丈夫!なんでも教えてやるさ!今、操縦席についてるか?』
スコール シートがたくさんある シートがたくさんある
『右舷側のシートだ。席に着いたら教えてくれ』 『右舷側のシートだ。席に着いたら教えてくれ』
スコール 操縦席だ 操縦席だ
『目の前にタッチパネルが見えるだろ?』 『目の前にタッチパネルが見えるだろ?』
スコール ああ、見える ああ、見える
『あとは簡単だ。これから言うデータを入力してくれ』 『あとは簡単だ。これから言うデータを入力してくれ』
スコール 言ってくれ 言ってくれ
『WJHEIE/……』 『WJHEIE/……』
スコール 入れた 入れた
『続けて……2872/HD−IEU』 『続けて……2872/HD−IEU』
スコール 入れた 入れた
『エラーは出ていないな?』 『エラーは出ていないな?』
スコール 大丈夫だ 大丈夫だ
『それから……大丈夫だとは思うんだが、やってほしいことがある。すべての燃料の消費を抑えるための措置だ。重力発生装置を切れ。さっきと同じパネルで操作できる』 『それから……大丈夫だとは思うんだが、やってほしいことがある。すべての燃料の消費を抑えるための措置だ。重力発生装置を切れ。さっきと同じパネルで操作できる』
スコール 了解 了解
(これだな?) (これだな?)
スコール 操作完了 操作完了
『おめでとうラグナロク。これでOKだ。効果があるのかは知らないが、言っておきたい言葉がある。エスタ・エアステーションスタッフ一同、貴船の幸運を祈る』 『おめでとうラグナロク。これでOKだ。効果があるのかは知らないが、言っておきたい言葉がある。エスタ・エアステーションスタッフ一同、貴船の幸運を祈る』
スコール ありがとう ありがとう
リノア あれ〜? あれ〜?
スコール あっちの席に座れ。ベルトを締めてじっとしてろ あっちの席に座れ。ベルトを締めてじっとしてろ
リノア 帰れるかな? 帰れるかな?
スコール たぶん……な。 シートに座ってベルトをしめろ たぶん……な。 シートに座ってベルトをしめろ
リノア もう少し、こうしてたい もう少し、こうしてたい
スコール なあ……どうしてこんなにくっつきたがるんだ? なあ……どうしてこんなにくっつきたがるんだ?
リノア ……スコールはこういうのイヤ? ……スコールはこういうのイヤ?
スコール 慣れてないんだ 慣れてないんだ
リノア 子供のころは?両親に触れたり・触れられたり、だっこされたり……安心しなかった? 子供のころは?両親に触れたり・触れられたり、だっこされたり……安心しなかった?
スコール 両親……知らないんだ。どんなに記憶をたどっても出てこない。 ああ……でも、エルオーネがいてくれた。エルオーネが一緒にいてくれて手をつないでいてくれた 両親……知らないんだ。どんなに記憶をたどっても出てこない。 ああ……でも、エルオーネがいてくれた。エルオーネが一緒にいてくれて手をつないでいてくれた
リノア 安心できたでしょ? 安心できたでしょ?
スコール そうだな。でも、いなくなった。引き離された。それからかもしれない。安らぎ……ぬくもり……そういうのが恐いんだ そうだな。でも、いなくなった。引き離された。それからかもしれない。安らぎ……ぬくもり……そういうのが恐いんだ
リノア 失うのが恐いから、それなら最初からいらない?だから仲間なんていらないって言ってたんだね 失うのが恐いから、それなら最初からいらない?だから仲間なんていらないって言ってたんだね
スコール ……いやな子供だな ……いやな子供だな
リノア スコールはそうやって……そうやって、楽しいことやうれしいこと、たくさん逃してきたんだね。それってきっとすっごく損したと思うな スコールはそうやって……そうやって、楽しいことやうれしいこと、たくさん逃してきたんだね。それってきっとすっごく損したと思うな
スコール ……かもな ……かもな
リノア 絶対だよ。 わたしは……こうしてるの、好きなの。お母さんに抱かれたり、くっついているのが好きだった。優しい頃のお父さんにもいっつもくっついてた 絶対だよ。 わたしは……こうしてるの、好きなの。お母さんに抱かれたり、くっついているのが好きだった。優しい頃のお父さんにもいっつもくっついてた
スコール ……俺はあんたの親じゃない ……俺はあんたの親じゃない
リノア もちろん。スコールは、いま、わたしに一番安心をくれるひと。安心させてくれたり、喜ばせてくれたり……いろいろくれる人。 ま、がっかりも、腹立ったりも、ジリジリさせられるのも多いんだけどねぇ もちろん。スコールは、いま、わたしに一番安心をくれるひと。安心させてくれたり、喜ばせてくれたり……いろいろくれる人。 ま、がっかりも、腹立ったりも、ジリジリさせられるのも多いんだけどねぇ
スコール ……悪かったな ……悪かったな
リノア 悪かったな 悪かったな
スコール そろそろ自分のシートに戻れ そろそろ自分のシートに戻れ
リノア もう少しだけ もう少しだけ
(いつ何がおこるかわからないぞ) (いつ何がおこるかわからないぞ)
リノア わたしたち無事に帰るんだよね わたしたち無事に帰るんだよね
スコール そう信じるしかないだろ? そう信じるしかないだろ?
リノア 帰ったら……一緒にいられなくなるね 帰ったら……一緒にいられなくなるね
スコール ……かもな。未来のことはわからない。保証なんて誰にもできない。そう言ってたのはリノアだろ? ……かもな。未来のことはわからない。保証なんて誰にもできない。そう言ってたのはリノアだろ?
リノア そういう意味じゃない そういう意味じゃない
スコール 帰ってからのことは……帰ってから考えるさ 帰ってからのことは……帰ってから考えるさ
リノア みんな許して…、くれないよ… みんな許して…、くれないよ…
スコール 許す? 許す?
『こちらエアステーション。ラグナロク応答せよ』 『こちらエアステーション。ラグナロク応答せよ』
スコール ラグナロクだ ラグナロクだ
『幾つか質問がある。我々は脱出ポッド回収作業をしている。事件のことはだいたい把握している。ステーションの人間がラグナロクには乗っていないそうだな。そちらの人数を教えてくれ』 『幾つか質問がある。我々は脱出ポッド回収作業をしている。事件のことはだいたい把握している。ステーションの人間がラグナロクには乗っていないそうだな。そちらの人数を教えてくれ』
スコール 2人だけだ 2人だけだ
『……。あんた、名前は?』 『……。あんた、名前は?』
スコール スコールだ。バラム・ガーデンのSeeDだ スコールだ。バラム・ガーデンのSeeDだ
『もう1人は?』 『もう1人は?』
スコール ……リノア ……リノア
『リノア?魔女だな!?魔女が乗ってるんだな!?』 『リノア?魔女だな!?魔女が乗ってるんだな!?』
(……やっぱり……そうなのか?リノアは魔女なのか?) (……やっぱり……そうなのか?リノアは魔女なのか?)
リノア わたし……魔女になっちゃった。スコールと一緒にいられない わたし……魔女になっちゃった。スコールと一緒にいられない
『ラグナロク、応答せよ!』 『ラグナロク、応答せよ!』
リノア 未来なんか欲しくない。今が……ずっと続いて欲しい 未来なんか欲しくない。今が……ずっと続いて欲しい
(リノア……) (リノア……)
『ラグナロク、応答せよ!』 『ラグナロク、応答せよ!』
リノア 誰もわたしに触れてくれなくなる…… 誰もわたしに触れてくれなくなる……
『魔女は帰還次第封印する。回収部隊の指示に従え』 『魔女は帰還次第封印する。回収部隊の指示に従え』
リノア わたし……こわい わたし……こわい
『スコール、聞こえているな?魔女も聞いているんだな?』 『スコール、聞こえているな?魔女も聞いているんだな?』
リノア こわいよ、スコール 帰りたくないよ こわいよ、スコール 帰りたくないよ